昭和44年9月6日、この地、練馬で、株式会社相互スチールは産声をあげました。
本年2023年には創業から55周年を迎えます。先代 柳井由寿が、地元の工務店への飛び込み営業をしながら、夫婦二人で自宅兼の作業場で、シャッターの取り付けなどの仕事をはじめてから半世紀が経つわけです。
そのころはまだこの辺りも、郊外ののどかさを残す田舎町といった風情でしたが、いまや、新しい家並にターミナルから洗練された商業施設が立ち並び、町の様相もずいぶん変わりました。
かつては木材があたりまえだった建具も、今やほとんどがスチールやステンレスなどの金属製です。建築の材質は時代と共に移り変わっていきましたが、それらを施工する手段は昔から今に至るまで人の手を介することには、なんら変わりはありません。
わたしたちは、小さな規模の会社ではありますが、社員一人一人が自らの手と仕事に責任を持って、受注から設計、施工に至るまで、お客様の立場に立って仕事をしていくことには、どれだけ時を経ても変わることはないでしょう。
ささやかな余談になりますが、わたしたちの会社では、社員が持ち家を持ち家庭を持つ者が多いようです。
オフィスや商業施設だけではなく、様々な家づくりに携わることも影響しているかもれません。
会社としてバックアップをしていることもありますが、若いうちに家を持ち、家庭を築くことが、大きな幸せにつながることだと私自身も思っています。
家庭を持ったうえで、お客様の家や施設で施工すれば、より実感を伴った想像力が働くことにもなります。それはより良い仕事にもつながることになると私は信じています。
創業55周年を超えたその先の未来には、材質や仕様など、建築の様相も大きく変わるときが来るかもしれません。
ですが、人の手を介する手仕事は、きっと変わりなく大切にされていくとわたしたちは信じています。
わたしたちが今日、取りつけたシャッターやサッシ、ドアなどは、時を経れば、おのずと過去のものになりますが、それは未来永劫の暮らしを支える、大切な通り道です。
わたしたちは、今日もどこかで施工しています。
新しいシャッターを、サッシを。
そして新しいドアを。